近年では若者の読書離れが社会問題となっていますが、一方で、主要な公募文学賞は毎年多くの応募作を集めており、小説家をめざしている人が少なくないことを示しています。

そこで今回は小説家という職業について解説していきます。

小説家の仕事内容・役割・種類

「小説家」とは、自分で創作した架空の物語や随想を文章にして出版したり、新聞雑誌やウェブサイトに寄稿したりして収入を得る職業をいいます。

小説は詩歌や戯曲と同じように「言語」というコミュニケーション手段をよりどころにしています。言語は写真や動画に比べると情報量は劣りますが、視覚化できない思考や論理などの情報を記号化できるという大変優れた特性があります。

一方で、言語化した情報を他者に伝達すると、人それぞれで解釈が変わってくるという多義性があります。

小説はその特性を逆に生かして、言語で伝えきれない部分を読者の想像にゆだねることで、読者自身が物語の主人公になったかのような疑似体験や追体験ができることをねらいとしています。

近年では、文学作品の電子書籍化も進み、スマホやタブレット端末などで手軽に読書が楽しめる環境も整ってきています。

その一方で、スマホやタブレットではインターネットやゲームといった、読書をしのぐ楽しさを気軽に味わえる手段も提供されており、読書離れに拍車をかけています。

また、ブックオフをはじめ大型古書店の台頭や図書館の存在も新刊書の売り上げを圧迫しており、もはや小説を書いて収入を得るという既存のビジネスモデルでは生計が成り立たないのが現状です。

小説家になるには

小説家を職業とすることが難しいのは先述の通りですが、一方で、新人作家がデビューする方法はインターネットの普及とともに多様化しています。

ブログやオンライン小説投稿サイトをはじめ、AmazonのKindleダイレクト・パブリッシングのように個人レベルで電子書籍をセルフ出版できるサービスもあり、その気になれば、小説を書いたその日に電子出版ができる便利な時代になりました。

また、公募による学賞も、群像新人文学賞、新潮新人賞、すばる文学賞、文學界新人賞、文藝賞といった伝統ある純文学系の賞以外にも、ミステリーや推理小説、エッセーなど、さまざまなジャンルを対象にした文学賞が乱立しており、その数はいまや200ともいわれています。

このように新人がデビューしやすいということは、作家や作品の供給過剰による質の低下や過当競争を招く懸念もありますが、無名作家が小説を発表すること自体は容易な時代になったといえます。

小説家だけでなく転職を考えている方は転職エージェントに相談する方法もあります。転職エージェントについては以下の記事を参考にしてみてください。

転職したい!その思いに答える16のエージェント解説と、効率的な転職の仕方
業種&年代など経歴特化型転職エージェントの紹介と比較

小説家になるために必要な学歴・資格

小説家になるために必要な学歴や資格は特にありません。

ただし、小説を書くという作業にはそれなりの知性と教養が求められるため、必然的に高学歴者や有資格者が多くなります。

また、大手出版社の文芸編集者も有名大学のOBが多く、小説家もその方が人脈の点でも有利といえます。

さらに、作家デビューが難しい純文学系を志す場合、慶應義塾の三田文學、日本大学の江古田文学、早稲田大学の早稲田文学といった伝統ある大学文芸誌が、在校生やOBに有利な自作発表の場になるという有名大学ならではの利点もあります。

小説家の年収

小説家の収入源は原稿料と印税のふたつがメインです。

まず、原稿料とは、小説を新聞雑誌などに寄稿した際の代金のことで、一般に400字原稿用紙1枚あたりの金額をベースとして算定します。この原稿料の基準は当然ながら作家によって違ってきます。

たとえば、芥川賞作家の羽田圭介氏の場合、芥川賞受賞以前の原稿料は1枚4000円くらいだったとインタビューで述懐しています。さらに大御所クラスなら1枚5~6万円ともいわれています。

一方で、古くからある文芸誌のように原稿料を均一化している場合もあります。たとえば、現在休刊中の文芸誌「鳩よ!」の原稿料は著作家に関係なく1枚8000円でした。

次に印税とは、刊行された書籍の売上にかかる著作権使用料のことをいいます。

印税の支払い法には、発行部数に応じて支払われる刷り部数形式と、実売数を一定期間ごとに集計して支払われる実売形式とがありますが、どちらを選ぶかは出版社次第です。印税の歩合は書き下ろし小説で書籍価格の10パーセント前後といわれています。

ちなみに「印税」という呼称は、かつて書籍の奥付に貼られていた著者の検印紙を印紙税に見立てたことによるもので、国庫に納付する税金とは全く関係ありません。

参照:PRESIDENT ONLINE : 山崎 元×羽田圭介「僕の印税、どう運用すればいいですか?」

勤務体系と休日

小説家は自由業のため、勤務体系は各自の裁量にゆだねられています。

兼業作家の場合は、本業と作家業を両立しなければならず、専業作家は原稿の締め切りに追われますので、兼業専業を問わず厳格な自己管理が不可欠といえます。

有名な企業

ここでは、エンターテインメント小説の公募文学賞を主催する大手出版社3社と、各賞の概要についてご紹介します。

株式会社KADOKAWA

株式会社KADOKAWAは東証一部上場の出版社で、「電撃小説大賞」としてオリジナルの長編及び短編小説を募集しています。

応募作はエンターテインメント性があれば、ジャンルは問いません。大賞及び優秀作品は同社から出版されます。

第25回電撃大賞 電撃小説大賞 応募要項

講談社

東京都文京区音羽に本社を置く株式会社講談社は、日本を代表する大手総合出版社です。

同社の文芸第三出版部では、「メフィスト賞」として、書き下ろし未発表のエンタテインメント作品を募集しています。優秀作品は同社より刊行されます。

メフィスト賞 原稿募集

宝島社

東京都千代田区一番町25番地に本社を置く株式会社宝島社が主催する『このミステリーがすごい!』大賞は、1200万円という高額賞金でも知られるミステリー作品の公募型文学賞です。

大賞受賞作が同社から書籍刊行されるのはもちろんですが、1次選考を通過した作品もインターネット上で著名な書評家の推薦文とともに作品の導入部が公開されます。

『このミステリーがすごい!』大賞

小説家に関するおさらい

小説家に関するおさらいは以下の通りとなります。

  • 「小説家」とは、自作の物語や随想を文章にして出版したり寄稿したりして収入を得る職業をいう
  • 文学の需要減退によって、小説家を専業とすることは非常に難しくなっている
  • インターネットの普及によって、無名作家が自作小説を公表する手段は多様化している
  • 小説家の勤務体系は基本的に決まっていない
  • 小説家の収入は原稿料と印税の2種類にわかれる

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