転職で求人を探しているときに、気になる案件が零細企業のものである場合もあるでしょう。零細企業だと、不安になる人も少なくありません。

ここでは、零細企業と大企業の働き方の違い、零細企業で働くメリットと注意点について解説します。この記事を通して、零細企業だからといって先入観で判断するのはなく、仕事についてじっくり考えるきっかけになります。

零細企業の定義

「零細企業」という言葉の定義は、法的なものではありません。

ただし、零細企業を中規模企業者とする場合、中小企業基本法の定義では、商業(卸売業・小売業)・サービス業は従業員 5人以下、製造業その他では従業員20人以下とされています。

また、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律(小規模事業者支援法)、中小企業信用保険法、小規模企業共済法などでは、宿泊業・娯楽業において従業員20人以下が小規模企業者とされています。

意外と知らない?大企業の定義と中小企業・ベンチャー企業との違い

零細企業と大企業の働き方の違い 零細企業に転職した際に覚悟すべきこと

企業規模が違うと、働き方も違うのが一般的です。働き出してから違うと思っても遅いこともあるため、あらかじめ心得ておきましょう。

業務のスピードが違う 零細企業はスピードが早い

零細企業では、従業員の数が少ないゆえに、業務の自由度が比較的高く、決裁権も一般社員で任されている場合もあります。

また、経営者が身近にいることもあり、意志決定までのプロセスがほぼないに等しい場合も多いため、業務のスピードが早いことが多いでしょう。

零細企業では、大企業のように業務がマニュアル化されていないのもあるため、臨機応変、柔軟な対応をすることも多い事も、業務スピードの早さに関係があります。

零細企業は業務の幅が広い

零細企業は少人数であるため、業務が細分化されておらず、ひとりで受け持つ業務の幅が広い傾向にあります。

専門的な業務のほかに、一般的な事務も自分でこなさなければいけないのがほとんどでしょう。

零細企業は休日が少なめ

平成 28 年就労条件総合調査の結果でも表れていますが、企業規模が小さくなるほど、休日が少なくなる傾向にあります。

1,000人を超える従業員がいる大企業では、平均年間休日総数は115.3日になっていますが、30 ~ 99人の規模の企業になると106.8日になります。

1日の労働時間でいえば、零細企業でも時間をしっかり管理する企業もあるため、そう長くなることは予想されません。しかし、一人あたりの業務範囲が広いため、時期によっては勤務時間も長くなることもあるでしょう。

また、零細企業は年間休日数が少ないことから、年間の労働時間でいえば、大企業より長くなることも考えられます。

平成28年就労条件総合調査 結果の概況

零細企業で働くメリット 転職した場合に得られること

零細企業でも働く前の不安が解消され活躍する人がおり、中には独立する人もいます。そんな人たちが思う、零細企業で働くメリットとはなんなのかを解説いたします。

零細企業は経営者に距離が近い

経営者に近いと、経営について考える機会が多かったり、社長の経営哲学を肌で学ぶことができたりします。

近くにいるからこそ、社長がどうピンチを切り抜けたか、立ち居振る舞いなど、一挙手一投足を観察することもできます。これは大企業では、あまり学べないことでしょう。

仕事を流れで任せてもらえる

業務が細分化されていない分、ある程度の一連の流れで業務を任せてもらうことがある事も、零細企業で働くメリットです。

大企業では、プロジェクトのひとつの歯車として働くことが多く、ときには全体像がよくわからないまま終わってしまうこともあります。

しかし、零細企業では、自分自身が進める流れは当然、周りの人の業務も見たり感じたりすることができるため、業務全体の流れを意識することができるでしょう。

零細企業は転勤がない

零細企業は、ほとんどの場合には1か所しか営業所がないため、自然と転勤の必要もなくなります。

家族によっては、転勤で大きなストレスを抱え、生活にも支障が出ることあります。零細企業では、そのような悩みはないでしょう。

零細企業は評価の実感が大きい

経営者が近くにおり、少人数の零細企業であるため、結果が分かりやすいところがあります。成功すれば評価されやすいため、評価されている実感を持ちやすいでしょう。

自分自身のがんばりが、会社の経営に大きくかかわると思うとやりがいを感じられる人やモチベーションをアップさきる人もいるでしょう。

零細企業で働く注意点 零細企業への転職で考慮すべきこと

零細企業では、ある程度オールラウンドプレーヤーのほうが活躍できる傾向にあります。ひとつのことを突き詰めて専門性を磨き上げたい人は、企業の業績や成長度なども考慮して、就職・転職を考えましょう。

給料がよくても、福利厚生の整備が進んでいないのも零細企業の特徴のひとつです。

やりがいよりも出世を求める場合、同族経営の零細企業では出世ができないことも多くあります。大企業に比べると、労働時間が長かったり、少人数で身近にいるからこそ上司からのパワハラがあったりするなどのブラック企業の割合も高いでしょう。

大企業のようにインターネット上の口コミなどで社内事情を知ることができないのが、零細企業です。実際に企業に足を運んでみたり、お世話になっているハローワークや転職エージェントで情報収集したり、とりあえず面接を受けて経営者に会ってみたりして、事前に内情をうかがう努力も必要です。
もし零細企業に勤めたい場合は大手の転職サイトがおすすめです。

大手の転職サイトでは、求人の数が違いご自身の希望にあった求人がきっと見つかるでしょう。

まとめ 零細企業のポイント

「零細企業」という言葉の定義は、法的にはありません。中規模企業者とするならば、中小企業基本法の定義では、商業(卸売業・小売業)・サービス業は従業員 5人以下、製造業その他では従業員20人以下とされています。
零細企業と大企業の働き方には、いくつか違いがあります。業務のスピードが早い、一人あたりの業務の幅が広い、休日が少なめなことなどがあるでしょう。
だからこそ、零細企業で働くメリットもあります。経営者に近い、仕事を流れで任せてもらえる、転勤がない、評価されやすいなどでしょう。
ただし、零細企業で働く注意点もあります。オールラウンドプレーヤーが求められる傾向がある、福利厚生が整備されていない、出世が不可能なことがある、ブラック企業の割合が高いなどがあります。零細企業は、事前の情報収取が大切です。