「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」時下の意味と使い方と例文集

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時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。この言葉、ビジネスシーンでよく目にしますよね。しかし、「時下」の意味は一体何でしょうか?そして、どのように使うのでしょうか?

この記事では、「時下」の意味から使い方、そして具体的な例文まで、詳しく解説します。さらに、「時下ますますご清栄のこと」という表現を英語でどう表現するかについても触れています。時下の挨拶をマスターして、ビジネスシーンでのコミュニケーションをさらにスムーズにしましょう。

「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」の使い方

「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」という表現は、日本のビジネス文書や公式の手紙でよく使われる挨拶の言葉です。この表現は、敬意を示すために使用され、特に相手が上司やクライアントなど、自分よりも立場が高い人物である場合に使います。

「拝啓」を頭に付ける場合は、会社を代表して出す案内状など、しばしば「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」とセットで用いられます。

以下は、この表現と他の表現との使い分けについての説明です。

  1. 「拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
    • 場面: ビジネス文書、公式の手紙、特に格式のある場合。
    • 特徴: 非常に丁寧で、敬意を示す表現。正式な場合に使用される。
  2. 「お世話になっております」「おつかれ様です」「こんにちは」
    • 場面: カジュアルなメールや対話。
    • 特徴: インフォーマルなコミュニケーションで使う、親しみやすい挨拶。

「拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」は、特に重要な取引先や上司などに対して、最高の敬意を示すために使用される表現です。他の表現と比べて、より格式が高く、正式な場合に適しています。

時下の意味と使い方

「時下」は元々、漢語であり、そのまま日本に入ってきた言葉の一つです。現代の中国語でも読み方は異なりますが、「時下」という言葉は使われています。日本語での意味や使い方は以下の通りです。

時下の読み方、意味

読み方
じか
意味
ただ今・現在・この頃

主に書き言葉として、特に手紙やメールでの挨拶文として用いられます。ビジネス文書では時候の挨拶としてよく用いられる表現の一つです。

時候の挨拶の代わりとなる言葉なので、「時下」という言葉を使ったときは季語を使った時候の挨拶を省略できます。

「時下」は冒頭で使用する言葉なので、文書の中でも最初の方に使います。「敬具」「草々」などのように2字からなる書き言葉ですが、「時下」は結びの言葉としては使用できないので、気をつけてください。

また以下の記事ではメール文の書き方のコツや例文を解説しています。自分の文章マナーに自信がない方は、この記事と合わせて、状況に適するメールを書けるようになりましょう。

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「時下ますますご清祥でございますが」の意味

文章を分解して意味を考えてみます。

「時下」の意味
全ての季節に使える時候の挨拶です。手紙文で時候の挨拶を考える際、「今月は○月だから、季節の言葉は△△を使って…」と悩むことが多いでしょう。そのようなときに万能に使えるのが「時下」という言葉です。
「ますます」の意味
「いっそう益々」と漢字表記もできます。増えるという意味の「増す」を重ねて「ますます」となり、いっそうという意味を表します。
「ご清祥」の意味
相手が健康で幸せに過ごしていることを祝う、という意味似たような言葉に「ご清栄」や「ご盛栄」、「ご多祥」などの言葉もあります。

時下の類語 同義語 代わる言葉

時下の類語・同義語
近頃・現在・今どき・今日・当座・この頃・昨今
時下の代わりの言葉
目下(もっか)※ただし、文書において代用することはないので注意

時下を使った例文

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

法人宛てに使われる表現です。法人宛ての場合は「ご清祥」ではなく、「ご清栄」を用います。(商売繁盛を祝う意味で「ご盛栄」が使われることもあります。)「ご清栄」は「会社や組織の繁栄を祝う」とき、「ご清祥」は「個人の健康を祝う」ときに使われます。

拝啓 時下ますますご清祥のことと存じます

拝啓 時下ますますご清祥のことと存じます。日頃より格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

個人宛てに使われる表現です。文末は「ございます」から「存じます」に変化していますが、同じ意味です。

拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます

拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
日頃より一方ならぬお引き立てに与り、心より御礼申し上げます。

意味はこれまでのものをほぼ同じで個人宛てです。「ご健勝」は「相手の健康を願う」意味で使われます。似たような言葉で「ご多幸」があります。こちらは「相手の幸せを願う」という意味が込められています。

「時下」の英語表現

「この頃」の意味を考えると、英語では以下のように表すことができます。

・nowadays
・these days
・now

しかし、日本のビジネス文書で使用される「時下ますますご清栄でございますが」などは英語表現には「ない」ものなので、特別に訳すことはしません。もし、それでも英語で似たようなことを書きたい場合には、「believe your prosperity」という表現を使うこともできます。prosperityは「繁栄」を意味します。

「時下」についてのまとめ

・時下は「じか」と読み、「現在、この頃」などの意味をもつ
・手紙などの文頭で使われ、季語の入った時候の挨拶を省略できる
・時下の英語表現として、now,nawadaysなどが挙げられるが、「時下ますますご清栄のこと・・・」を直接著す表現はない

さまざまな場面で使える「時下」、時候の挨拶のかわりにつかえる言葉なので拝啓の次の文に使うことができます。ビジネスシーンで用いられることが多い表現ですので、覚えておきましょう。

また、拝啓や時候の挨拶についてはこちらを参考にするとより理解が深まります。
ビジネスシーンでの「拝啓」と「敬具」の使い方と例文

プライベートの個人的なお手紙の場合、「時下」を使った表現では少し堅苦しく、冷たい感じがするので、季語を取り入れた時候の挨拶をするのが良いでしょう。