最近のビジネスシーンでは、外国人を見かけることも多くなりました。
海外進出や海外企業との取引が増加している雰囲気は、肌でも感じられます。

外国人を積極的に採用しようとする日本企業の動きは、ダイバーシティ推進の政策に後押しされています。

この記事では、実際に外国人採用が増加しているのか、外国人採用が多い大手企業、外国人採用のメリット・デメリットなどをご紹介します。人事採用の多様化を理解できるでしょう。

日系企業でも外国人採用が増えている

外国人採用についての調査をしている主な機関のひとつに、「JETRO 独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)」(Japan External Trade Organization)があります。

JETROが2016年11月~2017年1月に実施した、海外ビジネスに関心の高い日本企業の約3,000社を対象にした調査では、外国人を雇用している企業は44%でした。

内訳としては

大企業が73.1%
中小企業でも38.6%

という結果です。

数字上では、中小企業でも3、4社に1社は、外国人採用をしてるということになります。
加えて、今後採用を検討したいとした中小企業も、24.7%と4社中1社が考えているのです。

参考:「JETRO「2016年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」

外国人採用が多い大手企業

楽天

楽天では、2010年から英語を社内公用語にしたことが話題になりました。

その後、エンジニアなどに外国人採用を増やしています。
日本で海外からの留学生人材を採用するだけでなく、海外とのSkype面接での採用や、現地法人で働くスタイルも出ています。

楽天の外国人採用は、自社のグローバル事業とともに、マネジメント層や組織全体の意識改革をして事業に貢献しています。

トヨタ自動車

トヨタ自動車では、工場などの現場だけでなく、管理職にも多くの外国人採用をしています。
アメリカ、タイ、ヨーロッパなどにも生産拠点があることから、それぞれの国の事情などにも精通した人材が必要なのです。

今では海外グループ会社から本社への異動も増えています。

それに伴い、日本に留学している外国人を新卒採用し、育成する人事も可能になりました。

外国人採用といえば中途採用が一般的ですが、今ではトヨタ自動車のように、新卒外国人採用も増加傾向にあります。
平成27年の調査では、20万人の外国人留学生が日本に住んでいます。

外国人を採用するメリット

2016年度のJETROの調査では、人材の確保が最大の課題としてあがっています。

外国人採用は、人材の確保として手っ取り早い解決法に思われます。具体的には、どんなメリットがあるのでしょうか。

社内活性化を図れる

外国人採用をすることで、職場に外国人の同僚ができます。
よって、仕事への取り組み方や考え方などが多様化して、刺激になることが考えられます。

一般的に、日本のビジネスはスピードが遅いといわれています。
外国人の同僚から受ける刺激は大いに活かせます。

さらに、マネジメント層は、日本人と外国人をマネジメントしなければいけないので、スキルアップが不可欠になります

マンネリ化していた社内のムードが一気に変わることもあるでしょう。

海外への販路拡大に有効

チームに外国人が入ることにより、お互いの文化背景の理解が進みます。
対象国の文化を理解することは、販路拡大の成功の大きなキーになります。

また、異なる視点からものごとを見ることもできるようになり、問題解決にも役に立ちます

グローバルな視点で、今まで以上に商品の付加価値を高められたり、現地の商習慣を理解することで、ビジネスのペースを向上できたりすることも期待できます。

ビジネスプランを対象国に合わせて、カスタマイズした効率のいいプランに作ることも可能です。

グローバル化の促進になる

ビジネスでは言葉の壁が、海外との円滑なコミュニケーションの妨げになるのはよくあることです。
しかし、外国人採用でコミュニケーションが円滑になるだけでなく、言葉の壁に向き合いやすくなります。

また、他国の文化や習慣への配慮ができるようなマインドを持てるようになり、現地法人や訪日来客の対応もスムーズになります。

採用した外国人の人脈や縁を利用して、さらなる外国人採用のチャンスを広げていくことも可能です。
外国人採用をきっかけに、会社の組織全体がグローバル化されます。

外国人採用のデメリット

外国人採用はメリットだけではありません。どのようなデメリットが存在するのか解説します。

文化や習慣の違いはデメリットになることも

メリットにもなる文化や習慣の違いですが、デメリットになることもあります。

採用した外国人によっては、日本のルールや暗黙の了解などのニュアンスは全く通じないこともあります。

スピード感や責任範囲などのビジネス習慣の違いもデメリットになることがあるでしょう。

労務管理が複雑

どの国でも、外国人の就労資格は複雑です。
経験がないと、就労ビザ申請などの手続きに戸惑ってしまいます。

就労ビザの手続きは、中小企業で外国人採用が進まない理由のひとつにもなっています。

JETROや厚生労働省管轄の外国人雇用サービスセンターに相談したり、外国人採用に特化したコンサルティングを受けることをおすすめします。

採用基準が難しい

外国人採用は、採用したい人材像をはっきりさせないと、目的で終わってしまいます

日本語能力や優秀な人材の見極めは、日本人採用との大きな違いがあります。
単に販路拡大のための外国人採用とするのではなく、その人材の具体的なタスクをイメージしながら採用活動に取り組むことが大切です。

日本語能力の判定には、BJTビジネス日本語能力テストや日本語検定などのツールも活用できます。

外国人採用についてのまとめ

  • 日系企業でも外国人採用が増加しており、2015年には全体の44%ほどの企業が採用しています。
  • 外国人採用が多い大手企業には、楽天やトヨタ自動車などが有名です。
  • 楽天は、社内公用語を英語にし、自社グローバル事業展開にのって、マネジメント層から改革が進みました。
  • トヨタ自動車では、海外拠点から本社の管理職に外国人採用をすることで、グローバル展開の助けになっています。
  • 外国人を採用するメリットには、社内活性化を図れる、海外への販路拡大に有効、グローバル化の促進になるなどがあります。
  • 文化、習慣の違いは、時にはデメリットにもなることもあります。
  • 外国人の就労ビザなど労務管理の複雑さや採用基準が難しいことなどがデメリットとなっています。

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