退職をしたら失業保険が貰えるという話は社会人になればおのずと耳に入る情報でしょう。

しかし、いざ退職をした場合どのような手順を踏んで失業保険を受給すればよいのか、いったいいくら支給されるのかという詳細は分からないという方も多くいます。

いざ自分が退職した際に、手続きや給付期間の認識に戸惑わないように退職前にしっかりと失業保険についての知識を身に着けておきましょう。

失業保険とはなにか?

失業保険とは、正確には雇用保険の給付事項における基本手当です。
厚生労働省のHPには基本手当については以下のように記述されています。

基本手当とは、雇用保険の被保険者の方が、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されるものです。

失業保険の受給条件

雇用保険の基本給付を受けられる条件は以下の通りです。

  • 退職日直前の2年間に、雇用保険に加入していた期間が合計で半年~1年以上である
  • 退職した日より前の2年間に、雇用保険に加入していた期間が合計で1年以上(会社の都合によって失業した「特定受給資格者」の場合は、退職した日より前の1年間に、雇用保険の被保険者であった期間が合計で6ヶ月以上ある場合でも対象となります。)
  • 現在失業しており、かつ、すぐにでも働く意思があること(求職活動を行えること)

失業保険を受給するための順序

準備物

雇用保険被保険者離職票(1、2)
マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書) のうち、いずれか1種類
身元(実在)確認書類
運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、官公署が発行した身分証明書・資格証明書(写真付き)など いずれか1種類
上記書類のいずれも持っていない場合は、公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書などのうち異なる2種類(コピー不可))
写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
印鑑
本人名義の預金通帳又はキャッシュカード

受給までの流れ

1.離職
2.住居を管轄するハローワークに行く
3.求職の申込み
4.雇用保険被保険者離職票(-1、2)の提出
5.雇用保険受給者初回説明会参加
6.失業の認定
7.受給

失業保険は退職理由で給付期間が変動する

基本手当における所定給付日数、は誰でも同じわけではありません。
退職理由により給付を受けられる期間が変動します。

自己都合退社の場合

給付期間
被保険者であった期間が
1年以上5年未満の場合 90日
5年以上10年未満の場合 90日
10年以上20年未満の場合 120日
20年上の場合 150日

また、自己都合の場合、所定給付日数が短くなるだけでなく、基本手当の支給開始日が通常より3ヶ月遅くなりますので、注意が必要です。

 会社都合退社の場合

30歳未満の場合
被保険者であった期間が
1年未満の場合 90日
1年以上5年未満の場合 90日
5年以上10年未満の場合 120日
10年以上20年未満の場合 180日
30~35歳未満の場合
被保険者であった期間が
1年未満の場合 90日
1年以上5年未満の場合 120日
5年以上10年未満の場合 180日
10年以上20年未満の場合 210日
20年上の場合 240日
35~45歳未満の場合
被保険者であった期間が
1年未満の場合 90日
1年以上5年未満の場合 150日
5年以上10年未満の場合 180日
10年以上20年未満の場合 240日
20年上の場合 270日
45~60歳未満の場合
1年未満の場合 90日
1年以上5年未満の場合 180日
5年以上10年未満の場合 240日
10年以上20年未満の場合 270日
20年上の場合 330日
60~65歳未満の場合
1年未満の場合 90日
1年以上5年未満の場合 150日
5年以上10年未満の場合 180日
10年以上20年未満の場合 210日
20年上の場合 240日

失業給付金の算出方法

雇用保険で受給できる1日当たりの金額を基本手当日額といいます。
基本手当日額の計算方法は以下の通りです。

離職日直前の6か月の給与の合計÷180×50~80%
(60歳~64歳については45~80%)

賃金の低い方ほど高い率となっていますので、所得に応じて給付金額に差が出ないようになっています。

失業保険受給の注意点

ハローワークへ離職票を出したタイミングから失業給付期間が開始される
失業給付が始まるまでの期間は、離職票をハローワークに提出した日を元に算出されます(退職した日ではないので注意)。

一部の退職者にあてはまるもの

会社都合の退職時に失業給付が優遇されるのは有名な話ですが(特定受給資格者)、自己都合退職でも優遇されるケースがあります(特定理由離職者)。
事前に自分が特定理由離職者に該当するかを調べておき、該当する場合は忘れずに申告しましょう。


受給資格はすぐに働ける事が条件

基本手当を受給するには、現在失業状態にあって、すぐにでも求職活動を行って働きたいという積極的な意思があることが前提です。以下のように働く意思はあるが諸事情により今すぐには働くことができないケースでは基本手当は受給できません。

病気やけがのため、すぐには就職できない
妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できない
定年などで退職し、しばらく休養しようと思っている
結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができない

失業保険についてのまとめ

  • 失業手当とは一般的に雇用保険の基本手当の事をいう
  • 基本手当の給付には、雇用保険に半年~1年以上加入していた事と、すぐに働く意思がある事が条件になる。
  • 自己都合退社と会社都合退社では給付日数に差が出る。
  • 失業保険の受給にはマイナンバーが必要
  • 失業保険の給付は退職日からでは無く、ハローワークに離職票を提出した日から起算される。
  • 傷病・妊娠・出産・育児などによりすぐに働けない場合の退職は受給対象外
  • 次の職場でやりたい仕事のめどがある場合は退職前に転職活動をしておくとよいです