「ゆとり世代」という言葉が使われ始めて、すでにかなりの時間がたっています。「ゆとり世代」の多くが社会に出だしてしばらくたった今では、「ゆとり世代」も一言では括れません。ここでは、あらためて「ゆとり世代」とはいつ、今の年齢、「ゆとり世代」の別名:「さとり世代」「つくし世代」とは、「ゆとり世代」の前の「○○世代」についてまとめます。ビジネスでの話のネタに、また社員教育の参考に役立ちます。

ゆとり世代とは

「ゆとり世代」とは、「ゆとり教育」を受けた世代の人たちのことを言います。
ゆとり教育は、文部省の学習指導要領で小中学校に「ゆとり教育」が導入された期間が限定的でした。
一般的に「ゆとり世代」は、学力が低い(頭が悪いとは意味が違います)、マニュアル人間、 ストレスに弱いなどといわれています。

「ゆとり教育」はどんなものでいつだったのか

ゆとり教育のもとになった小中学校の学習指導要領が改訂され、「ゆとり世代」が小中学校で教育を受けたのは2002年度~2010年度まででした。

文部省のゆとり教育の方針は、詰め込み教育をやめて、無理のない学習環境で「みずから考える力」と「生きる力」を育てようとされていました。その方針に従い、週休二日制が導入され、授業時間が大幅削減されたので、結果的に学習内容も削減されました。

「ゆとり世代」の年齢層

「ゆとり世代」の生年月日は、1987年(昭和62年)4月2日〜2004年(平成16年)4月1日生まれまでです。
年齢でいえば、2017年時点で30歳〜13歳になります。

「ゆとり世代」の中でも、1987年(昭和62年)4月2日〜1996年(平成8年)4月1日、つまり年齢が30歳〜21歳までが、最もゆとり教育の影響を受けているといわれています。

「さとり世代」とは

今の「ゆとり世代」は、その特徴から2種類の別な世代名でも表現さています。

そのひとつが「さとり世代」で、とにかく欲がなく、淡泊な性格が特徴だといわれています。
バブル崩壊後の「失われた20年」、1991年(平成3年)3月から約20年以上の日本経済が低迷した期間に幼少期を過ごしたのが、「さとり世代」です。すでに人生を悟ったかのように、人生に堅実と安定を求める世代です。

「つくし世代」とは

「つくし世代」の「つくし」は、「尽くし」のことです。ゆとり教育で評価された「考える力」や「生きる力」は、テストなどの点数に現れるものではありません。先生の評価が成績を左右する環境で、先生や他の人に尽くすことを学んだのが、「つくし世代」なのです。

それゆえ、他人とのムダな争いを避ける傾向が強く、自分の身の安全や心の安定、また安定した将来のために、やたら周りの人に気を使うのが「つくし世代」の特徴だといわれています。

ゆとり世代の前の世代

「まったくゆとり世代は…」と言っている会社の上司や先輩も、かつては「○○世代」と言われた経験があるのです。

ミニマムライフ世代1980-1988:37-29歳

「ゆとり世代」の一世代前、昭和末期を過ごしたこの世代は、小学生の時にバブル崩壊、中学生の時には阪神淡路大震災、そして大学卒業時は超就職氷河期と、大変な目にあった世代です。そのためリスク管理には敏感で、消費を抑えたミニマムライフを送る傾向が強いとわいれています。
また、超就職氷河期だったこともあり、自然とミニマムライフになってしまったとの見方もあります。

ポスト団塊ジュニア世代1975-1979:38-42歳

1990年代後半~2000年代に社会人になったこの世代は、インターネットの急成長を支えた世代でもあります。また、新しいネット文化の創造の中心にいました。ミニマムライフ世代とともに、失われた20年や就職氷河期も経験しているので、安定志向が強いところもあります。

団塊ジュニア世代1971-1974:43-46歳

第二次ベビーブームのこの世代は、親は団塊の世代です。中学~高校時代はバブル景気の最中でした。とにかく世代人口が多いので、常に受験戦争と向き合った世代です。人口の多さも原因になり、就職氷河期も経験しました。そんな経験ゆえに、「不運の世代」ともいわれています。

バブル世代1965-1969:48-52歳

バブル景気の時に就職した世代は、世渡り上手だと言われています。人当たりがよく、コミュニケーション能力も高いと評判のいい世代ですが、バブル景気の経験からか見栄っ張りだとされています。

評価を気にしたり、周りの人と自分を比較してネガティブな感情を持ったりする傾向があります。

新人類世代1961-1970:47-56歳

ちょっと変わった若者たちという意味の「新人類」という言葉の世代は、元祖サブカル世代ともいわれています。この世代が社会人になったころは、日本企業がグローバルに活躍しだした時期で、前の世代が開拓した市場を拡大する使命を与えられました。

バブル景気の時に思春期や青年期を過ごしたので、派手好きなどの特徴もある世代です。

断層の世代1951-1960:57-66歳

元祖オタク世代とも呼ばれ、高度経済成長もバブル景気も経験した世代です。

消費水準が高いのも特徴ですが、地価が高くなった時期、金利や利率が悪くなった時期も経験しており、日本経済の悪影響を受けた世代でもあります。

しらけ世代1950-1964/ポスト団塊世代1950-1955:62-65歳

前の世代の活発な学生運動なども収まった時期に成人した世代は、反動からか政治的なことには関心がない傾向がある世代です。何に対しても熱くなることがなく、客観的で冷静な世代です。

当時は、「無気力・無関心・無責任」の三無主義という言葉があったほどです。

「ゆとり世代」は、とくに時代に翻弄され続けた

上で紹介した「ゆとり世代」以外も、社会情勢から影響は受けていましたが、それ以上に「ゆとり世代」は厳しい環境を過ごしています。
それが、2008年の「リーマンショック」です。生まれ時にはすでに不景気だった日本なうえに、社会に出るタイミングで世界を震撼させた出来事を経験した世代だからこそ、お金や地位に価値を見いだせないといえます。
いざ社会に出れば、自分たちが望んだわけではないゆとり教育のせいで、仕事ができないと決めつけられることもある、まさに翻弄されている世代です。

ゆとり世代と様々な世代のポイント

  • 「ゆとり世代」とは、1987年(昭和62年)4月2日〜2004年(平成16年)4月1日生まれで、小中学校でゆとり教育を受けた世代です。年齢でいえば30歳〜13歳で、特に30歳〜21歳までが、最もゆとり教育の影響が濃いといわれています。
  • 「ゆとり世代」には、「さとり世代」「つくし世代」の別名もあります。「さとり世代」は、とにかく欲がない淡泊な世代で、堅実性と安定性を求めています。「つくし世代」は、やたら周りの人に気を使い、自分の身の安全や心の安定を求めます。
  • 「ゆとり世代」の前には、「ミニマムライフ世代」、「団塊ジュニア世代」、「バブル世代」などがあります。
  • どの世代も社会からの影響を受けていますが、特に「ゆとり世代」は教育だけでなく、日本経済の不景気やリーマン・ショックなどの影響も強く受けている世代です。